民間から公務員へ転職するに至った経緯

大学卒業後、都内の民間企業に入社し、営業をやっていました。

それなりの給料をもらい、仕事の内容自体にも特段の不満はありませんでしたが、毎晩遅くまでの残業が常態化しており、今思い返すと、当時はかなり疲弊していたと思います。

入社5年目のある日、ふと、自分の人生このままで良いのかなと考えました。

なんで急にそんなことを考えたのか、きっかけは覚えていませんが、

『毎朝、死んだ目をしたおっさん達と肌を寄せ合って満員電車に揺られ、遅くまで残業する。たとえそれなりの給料がもらえたとしても、こんな生活をあと30年以上も続けることになるのかあ』

『そもそもこの会社だっていつまで存続するか分からないし、自分だっていつ死ぬか分からない。働くために生きてるわけじゃないのにな』

と、なんとなくモヤモヤした気分を抱えたまま、仕事をこなす日が続きました。


そして、一度このように考えてしまうと、糸が切れた凧のようになってしまいもう駄目でした。

営業として課せられるノルマにせよ、取引先との接待にせよ、これまで何の疑問も持たずに淡々と取り組んできた業務に対し、徐々に不満を抱くようになったのです。

もうこんな会社やめよう。

毎日のようにそんなことを考えていました。

とはいえ、勢いで会社を辞めるほどの根性もありません。

そのため、働きながら転職活動をすることにしました。


わたし自身、民間で営業を6年やっていたというだけで何のスキルも無かったため、転職するにしても、せいぜい別業種の営業職が良いところかなとも思っていたのですが、それでは結局「民間で営業をする」ことになり、今の会社でやっていることと何ら変化はありません。


せっかく会社を辞めるのだから、これまで歩んできた道と全然違う道を歩めないものだろうか。


そこでわたしが辿り着いたのが、「民間から公務員への転職」という考えでした。

外から見る限り、公務員の仕事にはノルマもなく、責任の所在も曖昧です。

キャリア官僚等の霞ヶ関に勤める人々は例外ですが、ほとんどの公務員は残業とは無縁の生活をおくっていそうなイメージ。

そして何より、特段のスキルも必要なく、誰でもできそうな仕事です。

調べてみると、現在多くの省庁、都道府県庁、市役所で「民間企業経験者採用」という枠があること、この枠であれば年齢制限もなく新卒でなくても受験できること、受験に必要な資格といえば、民間企業で3~5年働いた経験があれば誰でも受験できることなどがわかりました。


しかし、試験には、だいたいどこでも「教養試験」や「論文試験」が出題されるようで、勉強は不可欠。

会社で働きながら受験勉強をすることを選んだ私には、平日はせいぜい1時間の勉強時間を確保できれば良いほうで、とにかく土日祝日に集中して勉強するしかありませんでした。

民間から公務員への転職に向け、過酷な受験勉強がはじまったのです。